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テクニカルレポート 4月 2020

プラグ & ワーク

コボットはロボット工学のニッチ分野と見なされています。しかしながら、産業用ロボットの大手企業や特殊な部門に特化したコボットのパイオニア企業を含め、このセグメントに新しい可能性を見出すメーカーは増え続けています。SCHUNK はこのテーマに注目し、コボットのフロント・エンド装置を根本的に簡素化する、すぐに使用できるプラグ&ワークポートフォリオを確立・定番化します。
Universal Robots

World Robotics のレポートによると、2018 年に設置されたロボットの 3.24% はコボットでした。絶対数で言うと、設置されたロボット 422,000 台のうち 14,000 台がコボットであったことになります。これらの数字は、このセグメントが活況を呈しており、特に Universal Robots が果たす先駆的な役割のために、メーカーとユーザーの両方にとって非常に魅力的になものになっているという事実を物語っています。従来の産業用ロボットは多額の予算と豊富なノウハウを必要としますが、この軽量級のカテゴリーは、問題なくロボットを直接操作できることもあり、人々の遊び心を刺激します。ロボットとは何の関わりも持っていなかったユーザーが、あるとき突然、週末にアプリケーションを作成するのに十分な自信を持てるようなことが起こっているのです。この時の流れに乗っているのは、以前からロボット工学に関与していなかった中小企業だけではありません。オートメーションに精通した大企業でさえ、以前なら伝統的なロボット技術では投資対象にならなかったようなアプリケーションが突然開拓される可能性がある、スマートで軽量なロボットにすっかり魅了されています。

グリッパー SCHUNK は、市場に出回っている様々なコボットに合わせてグリッパーを適合させ、カスタマイズされたプラグ&ワークポートフォリオの上位コンポーネントをバンドルしています。

根本的な簡素化が鍵です

簡素化とは、コボットを操作するときに、これまで夢にも思わなかった創造性を解き放つ魔法の言葉です。建設、構成、設計、組み立て、設置がメーカーの努力によって大幅に簡素化されたため、初心者でもロボット工学を活用し、楽しめるようになっているのです。従来の産業用ロボットのように別の部屋で、または人間のすぐそばでと、多種多様なオートメーションのシナリオを実験的に実装することが可能です。今日、コボットは主に軽量ロボットとして使用されています。これらは標準的な産業用ロボットよりもコストが低く、プログラミングも大幅に簡単になっています」。こう説明するのは、把持システムおよびクランピングテクノロジーのスペシャリストである SCHUNK にて、メカトロニクス製品販売責任者を務めるBenedikt Janßen氏です。「これにより、特に中小企業は、安全性を考慮した実用的なアプローチでロボット工学にローレベルで参入することができるのです。SCHUNK Co-act チーム責任者を務める同氏は、ここ数年に渡って市場の進展状況を追うと共に、新しくダイナミックに成長する軽量ロボット工学の世界を体験してきました。「従来の産業用ロボットを実装しているのは、システムインテグレーターやプラントメーカーです。彼らは SCHUNK の大規模な把持システムの製品ポートフォリオや、グリッパーおよびアームエンドコンポーネントの高品質性を特に高く評価しています。他方で、小売店やコボットメーカーの小売販売プラットフォームを通して流通するコボットのフロントエンド範囲は、はるかにスリムで、かつはるかに汎用性が高いものである必要があります」。

可変性と汎用性 SCHUNK EGH では、全体のストローク 80 mm を可変的に調整できるため、さまざまなパーツのハンドリングが可能です。

プラグ&ワークのポートフォリオ

インテグレーターやプラントメーカーがそれぞれの用途に合わせて個別に選択、設計、調整する産業用ロボットとは異なり、グリッパーはコボットと一緒に購入されることがよくあります。特にオートメーションの第一歩を踏み出した人々は、1,800 ページの SCHUNK グリッパーカタログに圧倒されがちです。「当社のプラグ&ワークのポートフォリオで、私たちはコボットアプリケーション全体の 80% を確実にカバーするコンポーネントを具体的にバンドルしています」と、Janßen氏は述べます。「ユーザーには、これらのポートフォリオからコンポーネントを自由に選択するオプションがあります。そしてそれらのコンポーネントは、常に対応するコボットに合致するようになっているのです」。中核的な目標は、ポートフォリオコンポーネントに関する SCHUNK の専門知識をバンドルし、過剰なエンジニアリングを回避することにより、ユーザーが生産的な結果を迅速に、高いコスト効率で、かつ直接達成できるようにすることです。2018 年のローンチ以来、長い間市場にて定着してきた Universal Robots のプラグ&ワークポートフォリオに続き、Doosan Robotics と Techman Robot 向けにカスタマイズされたプラグ&ワークポートフォリオが年半ばまでに追加される予定です。それぞれのポートフォリオには、コラボレーション操作用の認定済み Co-act グリッパー、空気圧および電気グリッパー、センサー、変更システムが含まれており、従来のオートメーションと協働アプリケーションの両方で幅広いアプリケーションがカバーされています。これらのコンポーネントは在庫があるか、短期配送で入手が可能なうえ、オートメーションを初めて導入する場合でも、または金属加工、自動車産業、電子機器産業、その他のすべての産業分野で長年の経験を持つ場合でも、同様に適した製品となっています。

共同作業用コボット コボットの大部分は、分離されたセル内で、または共存の形でわずかな程度のコラボレーションしか提供しません。そのような部分では、たとえば SCHUNK EGH や空気圧式の PGN-plus で十分に事足ります。しかしながら、より要求の厳しいタイプのコラボレーションの場合は、SCHUNK は、小型グリッパー Co-act EGP-C、または将来的にはロングストロークグリッパー Co-act EGL-C などの認定された Co-act グリッパーを推奨しています。

認証取得済みの Co-act グリッパー

小型グリッパーのプラグ&ワーク製品ポートフォリオにおけるコラボレーションスケールの筆頭は、すでに何百ものユニットの導入に成功している SCHUNK Co-act EGP-C、そして 2020 年下半期には標準ラインアップとなるロングストロークグリッパー SCHUNK Co-act EGL-C です。どちらも EN ISO 10218-1 / -2 および ISO / TS 15066の要件を満たし、協働アプリケーションでの使用がドイツ社会事故保険(DGUV)によって認定されています。最大フィンガーストロークが 3 mm、6 mm、8 mm、10 mm で、0.19 kg、0.7 kg、1.05 kg、1.3 kg の圧力ばめグリップを備えたワークが推奨されている Co-act EGP-C は、小型コンポーネントのハンドリングに適した設計となっています。一方、フィンガー 1 本あたりの最大ストロークが 42.5 mm で、把持力が 50 N〜450 N の可変把持力を備えた Co-act EGL-C では、たとえば自動機械ローディングで必要となるような、著しく高い可変性が実現しています。圧力ばめグリップを備えた、インテリジェントで高感度なグリッパーでは、重量のあるパーツ、または変形しやすいパーツを含め、最大 3 kg の様々なパーツを信頼性の高いプロセスで代わる代わるハンドリングすることができます。最大 8 kg のワーク重量を形状フィット方式で把持できます。

PGN-plus-P 汎用ロボットのプラグ&ワークポートフォリオ (ここでは空気圧式 SCHUNK PGN-plus-P が表示されています) の成功を受けて、SCHUNK は現在、Doosan Robotics および Techman Robot 向けのプラグ&ワークポートフォリオの立ち上げに着手しています。

SCHUNK は、協働への段階的な参入を推奨しています

多数の分野を横断する学際的な SCHUNK Co-act チームは、人間とロボットの協働分野でのプロジェクトですでに多くの経験を積んでいます。成功の可能性は、いわゆる「ソフトスタート」によって大幅に高まることが明らかになっています。「コボットは、コラボレーションの度合いを段階的に高めていく優れた手段です」。ベネディクト・ヤンセン氏はこう強調します。「共存またはシーケンスコラボレーションの経験がすでにある人にとっては、コラボレーション、またはレスポンシブコラボレーションの実装は、後の方の段階で行う方が簡単でしょう。また、コラボレーションの度合いが高ければ高いほど、弊社としてはグリーンフィールドの実装、つまり全く新しいアプリケーションの実装を推奨する傾向にあります。一方、コラボレーションの度合いが低いアプリケーションでは、ブラウンフィールドの環境 (既存の環境) でも実装は非常に上手く行きます。原則として、HRC スペシャリストは SCHUNK の専門知識を活用することを推奨しています。「弊社のチームは、様々なセクターからの HRC の経験を組み合わせることで、多くのミスを事前に回避することに成功しています」。